童貞卒業への道程

大切な人と幸せに暮らしたいな

I love sauna

I love sauna

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ここ最近、僕のブームになっていることがある

それはサウナ!!!

多いときは週に3~4回は行っている

休日の朝

疲れた会社からの帰り道

気が付くとサウナへ足が向かっている

もはやそれは一過性のブームを超えて、完全に僕のライフワークになった

今までは趣味といえば、

英会話!

それと読書!

それくらいしか趣味が無かったから

たった一つだけど趣味が増えた!

ただ、それだけのことだけど

なんだかそれだけで結構嬉しかったりするものだ!!!

まあ、あまり人に言えるような趣味ではないけれど

そんなことはこの際どうでも良いのだ!

自分が好きならそれでいいじゃないか!

そう思えるようになった

さてさて

サウナと聞くと皆さんどんなイメージをもつだろうか?

汚い!とか

臭い!!とか

熱い!!!とか

まあまさしくその通りだけれど・・・(笑)

僕のイメージとしては、THEおじさんが集う場所!!

ずっとそんなイメージだった!!

なんであんなむさ苦しい場所に大の大人たちが集まるんだろう?

しかもみんな苦しそうに、なぜあんなにガマンしているのだろう?

ずーっとずーっと不思議に思っていた

でもおじさんたちは知っていたのだ!

そこが楽園であることを!

そして、とうとう僕もその楽園の扉を開ける日が来たのだった

 

初夏のある日

何も成果の無かった英会話からの帰り道

ギラギラ照り付ける太陽を背に

トボトボと大通り沿いを歩いていた

「今回もまたダメだった・・・」

中々好きな人に巡り合えないし

自分自身もどこか充実感の無さを感じる日々

このまま変化の無い日々は嫌だなあ

何か今までとは違うことをしたい

そんなことを考えながらもどこか気が重く

中々行動に移せない自分にいらだちすら感じていた

正午過ぎ、通り沿いの牛丼屋に入り、ぐたっと腰を下ろす

これから夏本番!という暑さにやる気までそがれていきそうだ

オーダーしたチーズ牛丼をペロッと平らげる

満腹感で何もする気が起きない

今日は疲れたからこのまま帰ろう

また来週頑張れば良いさ

いつものダメ人間思考に陥りながら

てくてく歩いていると、ふと銭湯の看板が目に入った

「おっ!ちょうど歩き疲れたし、ひとっ風呂浴びて帰るか!」

そう思い、夢の世界へ足を踏み入れたのだった・・・

颯爽と脱衣所で服を脱ぎ捨て、いざ大浴場へ!

身体を洗い、ジェットバスへまっしぐら!

「ふは~♪」

歩き疲れた体をジェットバスの泡が優しく包み込む

「最高の気分だ♪」

そんなこんなでウトウトしていると、なにやら目の前には大きなサウナが・・・

そして、さっきから大人たちが次々と入っていくではないか!

ゾロゾロとサウナへ入っていくおじさんたち!

皆サウナルームに入る前に深呼吸してから入っていく・・・

一体何をそんなにかしこまっているんだ!?

そして、数分後

おじさんたちがサウナから出てきた

全身がテカテカと輝きを放ち、体は汗だくだ!!

そして、水風呂へ一直線!!

そのままザブーンとダイビング!!

水しぶきの中から浮かんだ顔はまるで水を得た魚のようだ!!!

おいおい!心臓麻痺で死なないでくれよ!!と思いながらも、一連の流れに僕の目は釘付けになった!

そして、水風呂から出てくると皆ニコニコしながら近くの椅子に腰かけて幸せそうな表情を浮かべているではないか!

「なんじゃこりゃ!」

僕の中にいくつもの疑問符が浮かんだ

しかし、この一連の流れには

僕を引き寄せる何かがあった

そして、気付くと僕はサウナルームの前で立ち止まり、深呼吸をしていた

「よし!!俺もやってみよう!!!」

意を決して中に入った

扉を開けた瞬間にムワっとした空気が襲い掛かる

うぎゃっ!!

その蒸気に思わず顔がのけぞる

中では男たちが瞑想をするかのように目を瞑り胡坐をあいていた

その様はまるで修行僧

体中から滴り落ちる汗

日常とは完全に一線を画す異空間

そんな中で僕も腰をおとし、見よう見まねでそっと目を閉じみる

熱い・・・

ただひたすらに熱い・・・

ふひーっ・・・・

もうだめだ・・・

そう思い時計を見る

しかし、まだ一分しかたっていない・・・

やばい!一分がその十分くらいに感じるぜ・・・

ダメだ!最低でも五分はいよう

頑張れ!!頑張るんだ!!!

そんな自分との闘いをしているうちに

日々の仕事のこととか

これからの将来とか

彼女が出来ないとか

そんなことどうでも良くなってしまった!!!

とにかくこの熱さとの闘いに

己との闘いに勝つ!!!

そのことだけに意識が持っていかれた

そしてやっとの思いで五分が経過・・・

フラフラになりながらサウナから飛び出し

先ほどのおじさんたちの情景を描きながら

一歩ずつ水風呂へ歩を進める

ああ

このまま水風呂へ入ったら

ショック死してしまうかもしれない

でも、僕もあの幸せそうな世界へ足を踏み入れてみたい

こうなったら行くしかない

俺も男だ!!!

いくぜ!

「でええええええええええええい!!!!!!!!!」

呼吸をとめ、アツアツの体をキンキンに冷えた水風呂の中へ

「うひょおおおおおおおおおおお!!!!」

「冷てええええええええええええ!!!!」

「こんなん絶対無理や!!!」

「死んでしまう!!!」

「ああああああああああああああああ!!!!!!!」

阿鼻叫喚がこだまする

しかし

数秒もすると不思議な感覚に包まれた!

まるで体の表面と水との間に一つの膜が出来たかのように

冷たさを感じなくなってくるのだ

おお!

なんだこの新境地は!!

まるで水と一体化したかのようだ!

それからの時間は全く苦しくなかった

難なく浸かっていられる

そして、60秒数えて、休憩用のベンチへ

先の先輩方同様、どっしりと腰をかけた

サウナで熱せられた体が、水風呂と急激に冷やされ、また常温で解凍される

冷やされた体を温めようと、血液が体中をビュンビュンと駆け巡る

巡り巡った血液は心臓から手へ、そして足へ、そして最後には僕の頭の中までも駆けていく

段々とぽわーっつとした気分になり、少しずつ現世から引き離されていく感覚になる

そう!俗に言う「トリップしている」ような感じだ!!

あぁ・・・

これか・・・

このエクスタシーをおじさんたちは楽しんでいたんだ

やっと今までの謎が解けた

一つの境地にたどり着けたことに感慨深さを感じるとともに

この快楽を日常の一コマとして自然体で楽しんでいるおじさんたちに尊敬の念を抱いた

結局、僕はこのサウナ→水風呂→休憩のルーティーンを3セット繰り返し、完全にこの世界の虜になってしまったのだった・・・

この世界に足を踏み込んだあの日以来

僕はサウナ代に毎月1万円を計上しているのだった・・・・・