一人旅〜しまなみ海道編〜
さて今日はしまなみ海道を自転車で疾走するぞ
電車に揺られスタート地点の今治へ
準備万端いざスタート
だんだんと海が近づいてくるよ
ここからいよいよ最初の大橋へと渡っていく
うげー
傾斜がきつい
しかし登ってみると・・・
絶景・・・
海の青さが眩しい・・・
風も心地よいし
いやー最高の気分だ
しまなみまで来てよかった
そして最初の島 大島へ
道の駅でうにいくら丼を食らう
うひゃー美味い
いくらはプリプリ
ウニはすごいクリーミーで絶品だ
うーんまだ食べ足りないな
ならもう少し走ってお腹すかせて二件目に行こう!
道の駅を後にしそのまま大島を走る
しかし・・・
先ほどまでのなだらかな道から急にアップダウンの激しい道へと突入した
見渡す限りずーっと登り坂が続く
こりゃしんどい
あまりにしんどすぎて写真を全然撮らなかった(笑)
やっとの思いで大島を抜け伯方島へ
あの伯方の塩で有名なところだ
本場伯方の塩ラーメンを食べようではないか
島に降り立ってから数キロの道程を走る
小さな島とはいえアップダウンが厳しい
先ほどの大島での体力の消耗もありついに歩いてしまった
全身から汗が吹き出しシャツには白い汗の結晶が・・・
そしてやっとお店に到着
着いた頃にはお店の横の道路には大行列
整理券をもらい列に並ぶ
この時はすぐに食べられるだろうと思っていた
しかし待てど暮らせどなかなか自分の番が来ない・・
来ない・・・
来ない・・・
結局2時間待ちました(笑)
最後の1時間はもうここまで来たら引き下がれないという思いでした(笑)
待ちに待った塩ラーメン
透き通るスープからほんのり海の匂いがする
美味しい
疲れ果てた身体にスープが染み渡る
いやー美味いわ
最近の塩ラーメンは出汁の旨味が前面に出たものが多いけど
この伯方の塩ラーメンは塩の旨味が前面に出てるわ
スープまで飲み干しお店を後にした
この日は一度通り過ぎた大島の古民家へ民泊
築100年を超えるこちらの古民家へお邪魔した
夜は同じ宿泊者の方々と団欒
中には千葉からご夫婦で自転車に乗りしまなみ海道を走って来たという方もいた
いいなー
素晴らしい関係だな
特に旦那さんと仲良くなり、たくさん為になる話を聞かせてもらった
旦那さんも40歳手前まで独身だったとのこと
今の奥さんとの出会いは合コン
本当は街で偶然ぶつかってから関係がスタートしたとか
本屋で手と手が触れてトキめいたとか
そんなロマンチックな出会いに憧れていたと苦笑い気味に話す旦那さん
でも実は出会いのかたちはそんなに重要ではなくその後の生活の方がよっぽど意味のある大切なものだったと
だから出会いは合コンでもネットでも何でも良いんじゃないかなと話してくれた
自然な出会いに憧れている今の自分には刺さる言葉だった
そうだよな
確かに出会いのカタチはあくまでスタートにすぎない
その後の生活の方がよっぽど長いもんな
じゃあ何故自分は出会いのカタチにこだわっているのだろう?
それはきっと恋愛そのものに憧れがあるからだと思う
この憧れは正直どうしようもないなと心の中で思った
でも今目の前にいる幸せそうなご夫婦を見たら、そんなカタチにこだわっている自分が少し滑稽に思えた
旅が終わったらもう少し柔軟に行動してみようかな
合コンでも街コンでもオフ会でも相談所でも
色んなカタチがあるから
もう少し視野を広げて行動してみようと思う
翌朝 お世話になった方々と写真を撮り宿をあとにした
走っている途中 自然と夫婦やカップルでサイクリングしている人の姿が目に入るようになった
いいなー
理想的な関係だよな
都会でおしゃれに洋服を着こなして颯爽と歩いている女性もいいけど
こんな風に日差しを気にせずに汗いっぱいになってサイクリングする女性の方が僕は好きだな
そんなことを思いながら
自転車は伯方島を過ぎ大三島、生口島へ
途中サイクリストの聖地に立ち寄り
ジェラートもいただく
この旅で食べてばっかりだなあ(笑)
でも幸せだ
南国のような陽気の中さらに漕ぎ続ける
案山子にも応援してもらってる気分だ
暑い・・・
ただひたすらに暑い・・・
気がつくと時刻は14時過ぎ
そういえば朝から走るのに夢中でご飯をほとんど食べてなかった
漕ぎ続けて段々と体力もなくなってきた
因島を過ぎ、向島へ入る
ここらで昼飯と思ったが全然お店が見当たらないではないか(涙)
そして見つけた店がことごとく閉店していた・・・
やっとの思いで見つけた開いてる食堂も僕が入ろうとすると
今日終わっちゃったんですよと一言
まじか
もう限界だ
さすがにこれには心が折れた
よろよろになりながら歩いていると
いやードンマイドンマイとサイクリング中のおじさんに声をかけてもらった
聞けばこの方も入ろうとしたら断られたらしい
60歳を過ぎているとはとても思えない若々しさ
ガハハと笑い飛ばしているそのおじさんを見るとヘトヘトになっている自分が情けなくなった
頑張れ若者よ!と励まされ
また自転車をこぎ始めた
まだ春だというのに太陽は容赦なく僕を照らす
ハンドルを握り続けたその腕は真っ赤に腫れ上がっていた
もうだめだ
腕も痛いしお腹も減った
体力も限界
そう思いながらも何とか走り続けること数十分
しまなみバーガーなるものを売るお店が目の前に現れた
キターーーーー
先ほどまでの疲れが一気に吹き飛んだ瞬間だった
店内に入りソーダとしまなみバーガーをオーダーし席に座る
真っ赤に焼けた手をさりげなく触っていた
火照った腕は焼けるように熱く
腕に少し何かが触れただけで激痛が走る
あぁ
しまなみ海道舐めてたなぁ
そう思っていると
後ろから「日焼け大丈夫ですか?」と店員のお姉さん
よかったらこれどうぞ!とアイスノンを渡してくれた
お姉さんの優しさに本当に感動して何とも言えない暖かい気持ちになった
感激しながらしまなみバーガーを頬張る
夢中で噛り付いていたため写真は撮り忘れた(笑)
ペロリと平らげお姉さんに御礼を言いお店をあとにした
しまなみバーガーでお腹も満たされ
お姉さんの優しさで心もいっぱいになった
後はひたすら走り続けた
無心になって走り続けた
あれだけ遠かったゴールが目の前にある
早くゴールしたいような
でもこのまま終わって欲しくないような
なんとも言えないセンチメンタルな気持ちになりながらも
最後の力を振り絞りペダルを漕ぐ
そして
最後の大橋を渡りゴールの船着場へ
ゴーーーール!!
やりきった!!
ゴールのご褒美は尾道ラーメン
身体はクタクタ
だけれども、最後は充実感で胸がいっぱいだった
しまなみ海道
しんどかったけど楽しかったな
この一人旅で自転車で走った距離は約200km
長いようであっという間だったな
そして僕にとってはとてつもなく大きな一歩だ
ありふれた言葉だけど
やればできる!ということを実感した
やらないでいうのと
実際にやってみて言うのでは意味が違う
これだけインターネットが普及して
情報が溢れて
行動せずともネットを覗けば欲しい情報がすぐに手に入る世の中だからこそ
自分自身で行動してホンモノに触れるような人間でありたい
常に自分でやってみるという姿勢を大切にしたい
そんなことを思った一人旅でした
この旅が終わったらぼちぼち恋愛も頑張って再開していこうと思います
また傷つくこともたくさんあるだろうし
自分自身とたくさん向き合わなくてはならないだろうけど
なんとか頑張れそうな気がします
それではまた!